特産品アンテナショップといえば、地方のアンテナショップをつい連想してしまいがちですが、港区は竹芝客船ターミナル内に東京の島々の特産品を扱ったアンテナショップ「東京愛らんど」があります。伊豆諸島、小笠原諸島の海洋資源豊かな自然が育んだ、島しょならではの特産品を味わうことができます。
(取材日 09/08/24)
併設のイートインスペースは終了し、島から届けられた焼酎やくさやなど特産品の物販販売のみおこなっています。
JR浜松町駅から竹芝桟橋方向へ少し歩いて7分、見えてきました目印の大きなマストそして東京湾を行き来する船。竹芝客船ターミナルに到着。
明るい店内に入り、まず最初に目に映るのが店内中央に陳列された「島酒・島酎コーナー」
「盛若」(写真左)は神津島の樫樽貯蔵された風味豊かな麦焼酎。水が美味しいと定評のある神津島の天然水から作られています。「あおちゅう」(写真右)は「幻の酒」といわれる青ヶ島の芋焼酎。
名物くさやコーナー
「八丈トビ魚くさや」(上)と「八丈トビ魚しおぼし」(下)。
店長曰く、トビ魚は4月~6月の時期は『春トビ』とも呼ばれ
大きさも1.5倍くらいのものが出回り人気なんですとのこと。
ちなみに、御蔵島と神津島にはくさやはないそうで、
理由はくさやは元々水資源が乏しい島で魚を海水で洗う
行為から発生したもので、水資源に恵まれた島では
その習慣がなかったらしいとのこと。
こちらは
「青むろあじくさや」
新島産のくさやです。
香りが強めで上級者向き?
店長おすすめの隠れた逸品。
小笠原の「薬膳島辣油」。
「島カフェ」のテーブル調味料にも
提供されており、辛いなかにも
薬味の風味があり、
あらゆる料理に合うそうです。
「島椿」、 利島は椿油生産量随一。ピュアオイルなので、
ヘアスキン、スキンケア、食用など利用できます。
青ヶ島の火山噴気孔の地熱で蒸発製塩された天然塩。
ミネラル分が豊富で料理のうま味を引き立てます。「ひんぎゃ」とは噴気孔こと。
御蔵島の木工製品(写真左上)。特に「つげ」は島を代表する特産品のひとつ。つげ櫛で江戸時代から有名。「黄八丈」と呼ばれる八丈島の草木染め絹織物(写真左下)。黄・黒・樺など天然の染色を発するこれら小物は東京都の無形文化財指定技術保持者である山下八百子さんの作品。
八丈島の由来は八丈の反物を作っていたところから発しているという。
新島のガラス工芸品の数々。特徴である薄淡い緑色の色素はコーガ石による天然の色。
店長曰く、「コーガ石は新島とイタリアのリパリ島でしか産出されない」とのこと。
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店内は「島カフェ」と呼ばれるイートインスペースが併設されており、島の食をその場で堪能できる。平日ランチ時には近隣のサラリーマン・OLにも良く利用される。
こちらはランチメニューの「明日葉のつけ麺うどん」。ご覧の通りの鮮やかな緑色。
テーブル上には、さりげなく島の特産品調味料も・・布巾入れは大島焼のカップが使われている。
島唐辛子と花山椒などの各種薬味がブレンドされた小笠原の「薬膳島辣油」。数滴たらし麺をズルズルッと一口すすってみる。口の中で程よい辛さのなかにも何とも言えない風味の豊かな味わい。「薬膳島辣油は通常より格段に辛いので、気をつけて調整してみて下さいね」(店長)