房総半島の先端近く、太平洋に面した千倉漁港は、沖合に好漁場を持ち古くから沿岸漁業の基地と して名高い漁港だ。
この漁港の程近くで干物・鮮魚・海産物の専門店として創業70年の歴史を誇るのが越紋商店。同店は南房総の漁港で水揚げされる多様な海産物を新鮮なうちに直送することで消費者から大きな支持を得ている。
キンメダイやアジ、メバルなどの鮮魚はもちろん、イセエビ、アワビ、サザエなどの高級品も人気は高い。しかし、同店で根強い人気を誇るのは干物だ。 近海の地魚鮮魚を使用し、職人が一枚一枚丁寧に加工。 機械の冷風乾燥は一切使わず、完全天日干しで行なう。魚が持つ本来の旨みを職人仕事で引き出した“越紋の干物”は後を引くうまさ、ファンが多いのも納得がいく。干物の種類も数多く、キントキダイ、ホウボウ、トビウオの他、スーパーなどではそうそう見かけないものもあり、お取り寄せの楽しみはつきることがない。お試しセットをはじめとした、干物セットもおすすめだ。
そして、この時期の目玉はクジラ。近くの和田漁港は、国内に4つしかない捕鯨基地のひとつ。 決められた期間内に決められた頭数しか捕ることができないクジラは、水揚げされるとその漁港で解体される。同店ではこのクジラを刺身用、ベーコン、タレ(自家製のしょう油ダレに一晩漬け込み、天日干しにしたもの)、味噌刺し等とバリエーション豊富に提供している。
4代目の木下典洋氏が2005年に開設した同社のホームページでは、臨場感溢れる水揚げやクジラ解体の様子も紹介されており、実際に漁港に足を運びたくなる魅力も満載。 海の幸の宝庫「越紋商店」は、是非とも覗いてみたいWebショップだ。
「お奨め干物セット」。
干物(単品)コーナーでは、干物1枚よりご注文を承っております。お客様のお好きな干物をご自由に組み合わせることができます。
「ミンククジラベーコン」。
昔ながらの鯨のベーコンスライス。自然解凍し、そのまま醤油(わさび・しょうが等)で食す。サラダや焼飯の具材としてもベーコンの味を楽しめる。
ビジネスチャンス誌2010年9月号に掲載されました