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第11回 とうもろこしと味の記憶



 うもろこしが、長野県富士見町信濃境から送られてきた。昨日もいだばかりの採れ立てだ。早速ゆででたべてみると、なんとまーものすごく甘い。とうもろこしは収穫してから、時間を追うごとに甘さが少なくなっていくと聞いているが、さすがに昨日もいでの今日ということもあるのであろうか。

いと言えば、最近のとうもろこしの品種は”ピーターコーン”が主流と思っていたが、送られてきたものを見てみると、ピーターコーンのトレードマークとも言える、色の濃い黄色と薄い黄色のまだら模様の粒ではない。全部黄色の粒なのだ。全部黄色の粒といえば北海道を主とする”スイートコーン(ハニーバンタム?)”かと思えば、それとも違っていた。実は、これは比較的新しい品種の”味来”(未来ではないようです)というとうもろこしだそうだ。長野のそのあたりでは4,5年前から栽培をはじめたらしいとのこと。”味来”の特徴はミラクルスイートコーンと呼ばれるように、とにかく甘いと言うのもあるが、”生”でも食べられるというのも売りのようだ。ゆでる場合も、さっとゆでるくらいでよいそうだ。しばらくのあいだ一世を風靡したピーターコーンに替わって、ヒットの予感。

うもろこしと言えば、高校2年の夏に友人とともに旅した北海道。このときは、とにかく鈍行で上野から旭川まで行くのが第一の目標。上野発一ノ関行きの鈍行でスタート。一ノ関には夜遅く着いて駅泊。本州では急行まで乗ることができる北海道ワイド周遊券を買っていったけれど、その後も鈍行だけを待ち続け2泊3日で旭川に到着した。その後はワイド周遊券をフルに活用して全行程20日間の北海道旅行を満喫したものだ。その途中、斜里だったかな~、駅前で食べたとうもろこしの味の記憶が忘れられない。当時としては、こんなに甘くておいしいものがあったのか!というくらい感激したものだ。このときのともろこしはすべて黄色の粒だった。これが不思議なもので、今でも甘くておいしいとうもろこしを食べるたびに北海道の旅行のことを思い出す。そういえば、北海道で食べたとうもろこしはおいしかったーと思うときもあれば、このとうもろこしはあの北海道のとうもろこしよりも甘いのかな~と思うときもある。当時の北海道のとうもろこしと、今食べるとうころこしが本当はどちらが甘いのか?!なんて測ることはできないし、また、ナンセンスなことだ。

という記憶により、過去の楽しいできごとを思い出すなんてなんとも純粋に素晴らしいことであると思う。
これからも、こういった楽しい””との出会いがやって””ることを期待したいものだ。

PS:昨日長野で採って、翌朝届く宅配便のシステムもすごいものだ!