牡蠣といえば冬の食べ物と連想する人が多いかもしれないが、天然の岩牡蠣は夏に旬を迎える。この岩牡蠣をこよなく愛するファンも多い。新潟県三条市で割烹「魚屋 和の月」を営む店主・梨本政男氏は日本海産の岩牡蠣を地元のみならず多くの常連さんに届けている。
現在、梨本氏が一押ししているのが能登産だ。北陸の厳しい冬の中で育った岩牡蠣はグリコーゲンやミネラル類などの栄養も豊富で、味も抜群だという。その天然の岩牡蠣を輪島の海女さんが素潜りで獲る。6月から力を入れるのは地元・新潟の笹川流れ産岩牡蠣だ。3カ月間と収穫期間が非常に短く、希少価値も高い。能登産と笹川流れ産をぜひ食べ比べてもらいたいとのことだ。
岩牡蠣以外にも日本海の新鮮な魚介類を数多く取り扱う。梨本氏自身が直接市場に行って買い付けてくる。また、割烹ならではの商品として、西京漬けや佃煮などにも力を入れている。
たとえば、夏が終わりに近づくと売り出すのが「わかさぎ佃煮」だ。「わかさぎの佃煮を作るなら断然“八郎潟”のわかさぎ。東京の佃煮やさんもそこにこだわります。うちでは、その八郎潟のわかさぎを、一切水は使わず、醤油と砂糖、そして香り付けの生姜だけで仕上げています。」
「魚屋 和の月」では居酒屋や寿司屋などのプロの方にも定期的に発送をしている。「和の月さんからの新鮮な魚介類でお客さんが戻ってきたよ、と言っていただくこともあり励みになります。」
新鮮な海の幸とその美味しさを最大限に生かす料理、そして梨本氏の目利きにも熱い支持が集まっているのだ。
「能登産・天然岩カキ 一包(2kg)」。
能登・輪島の海女さんが素潜りで獲る天然岩カキ。レモンを少々そのままズルッっと。もう病みつきです。
「ホタルイカの沖漬け 一包(250g)」。
鮮度抜群の活ホタルイカを猟師独自のうまみ出汁に漬け込んで作り上げた自信の逸品。
ビジネスチャンス誌2010年7月号に掲載されました